缶・びんのごみの日の悩み~アルミ缶を集める人々との攻防~
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
同様に、缶・びんのごみの日を一つの悩みの種にしている人も、多くいるのではないでしょうか。
そうです、あの「アルミ缶を集める人達」の存在が気になっているんです。
今日は、私の体験をもとに、アルミ缶を集める人達のことや、その背景、法律関係について考えてみたいと思います。
1.缶・びんのごみの日の悩み
私が数年前に住んでいた大阪市大正区では、缶・びんのごみ日は、多くのアルミ缶を集める人達が、巡回していました。
アルミ缶の人達は、自転車に、積載違反じゃないかというほど大量の缶を積み込み、運んでいます。
彼らは大量の缶をうまく運んでいて、効率的で感心してしまうほどです。
缶・びんのごみの日の朝、オートロックの中から、すでにごみ置き場で缶のごみを見つけたアルミ缶の人がいると、本当に残念な気分になり、不安になります。
オートロックの中からアルミ缶の人が立ち去るのを確認してから、音を立てないようにごみ袋を持ち上げ、こっそりとごみ置き場に置くようにしていました。
しかし、彼らの聴覚は非常に鋭く、少しの音でも聞きつけてしまいます。
ある日には、オートロックの中からアルミ缶の人が立ち去るのを確認してから出ましたが、通りの遠くに見えていた自転車の後ろ姿が、私のごみ袋を置く音を聞きつけて停止し、こちらに向かって戻ってきました。
その光景が怖くて、私は振り返らずに急いで通勤のため駅に向かいました。
朝は忙しいので、アルミ缶の人が遠く見えなくなるまで待ってごみを出す余裕はありません。
2.出して1分後に持って行かれました。
私の住む地域は、缶・びんのごみの日は2週間に1回です。
隔週のごみの日は、間違ったり忘れたりしそうで、自然と周囲の家が同じ種類のごみを出しているか見ながら、自分が出しているごみが合っているか確認しています。
そういえば缶・びんのごみの日は、いつもうちくらいしか出してないなーと感じていたんです。
先日、缶・びんのごみを出してから、通勤に向かうと、家から出て1分も経たないうちにアルミ缶の人とすれ違いました。
いやな予感がして、一応すぐに自宅前を確認してみると、もう既に私の出したごみはなくなっていました。
ごみ袋ごと、見事に持って行かれていました。
家の前でごみ袋を開けられるよりもましなのかもしれませんが、自分の出したごみを持って行かれるって気持ち悪くないですか?
私は、市の回収に持って行ってもらおうと置いているのに、しかも敷地内に置いています。
アルミ缶の人達にはそんなにメリットがあるのでしょうか?
そもそもごみの持ち去りは、法律的にどうなのでしょうか?
3.アルミの価格とその影響
アルミの価格を調べてみると、ここ10年間で値段が大きく変動しています。
例えば、2013年のアルミ価格は約1キログラムあたり130円程度でしたが、2023年には約200円まで上昇しています。
この約10年間で、アルミ価格はおよそ50%上昇しています。
このような価格の上昇は、彼らの行動を促進している一因と考えられます。
価格変動の背景には、世界的な需要と供給のバランスが影響しています。
特に、中国やインドなどの新興経済国の需要増加や、環境規制の強化による生産コストの上昇などが挙げられます。
また、近年の脱炭素化の動きも影響しており、再生可能資源としてのアルミの価値が見直されています。
実際にアルミ缶を集める人達がどのくらいの価格で買い取ってもらっているのかというと、業者によって異なりますが、一般的には1キログラムあたり50円から100円程度で買い取られています。
具体的には、1本あたりのアルミ缶の重さが約15グラムなので、約67本のアルミ缶で1キログラムとなります。
仮に1キログラムあたり80円で買い取られるとすると、67本で80円の収入となります。
このように、アルミ缶の収集は少ない量でもお金になるため、特に収入源の少ない人々にとっては重要な収入源となっています。
価格の上昇は、彼らにとって更なる動機付けとなっていることがわかります。
しかし、その一方で、私たちのような一般の住民にとっては不安や迷惑の原因にもなっているのです。
4. 集める側の人の現状
ある新聞記事によると、例えば、川崎市では約180人のホームレスが暮らしており、彼らの多くはアルミ缶集めを生業としています。
約10年間路上で生活してきたAさんは、市民団体からの差し入れと缶集めで生活しており、「缶を集めないと生きていけない」と話します。
Aさんは、道路で音を立てないように注意しながら缶を集め、公園でつぶして袋に詰めます。
Aさんは集めた缶を高値で買い取ってくれる業者をよく知っていて、1キログラムあたり約140円で売ることがでるそうです。
これにより、Aさんは日々の生活費を稼いでいます。
川崎市では、令和4年4月1日から、集積所等からの家庭系廃棄物の持ち去りを条例で禁止しています。
市として家庭系廃棄物を処理する責務を果たしていくとともに、市民の方が安全安心にごみ出しができる生活環境を確保するため、集積所からの家庭系廃棄物の持ち去り、資源集団回収場所からの資源集団回収品目の持ち去りを禁止するため、条例改正を行ったそうです。
また、市としては、生活困窮者から生業を奪うのではなく、福祉を通じた自立の道を進んでほしいと考えていますが、この条例改正に対する批判的な声も多く寄せられています。
「命綱を奪われるようなもの」「福祉が苦手な人もいる」といった意見もあり、生活困窮者の支援活動に携わる人々からも懸念の声が上がっています。
5.ごみの持ち去りは犯罪か?大阪市の見解。
実は、他人のごみを無断で持ち去る行為は軽犯罪法に抵触する可能性があります。
軽犯罪法第1条第33号には「他人の所有する動産を無断で取得することは禁止されている」と記載されています。
つまり、ごみであっても他人の所有物を無断で持ち去ることは法律違反となります。
しかし、大阪市の見解は少し異なります。
大阪市では、缶の持ち去り行為について以下のような取り組みが行われています。
大阪市環境局は、持ち去り行為についての注意・啓発記事をホームページに掲載し、再生資源事業者団体への注意喚起や、資源集団回収における持ち去り対策チラシの活用などの対策を実施しています。
これにより、持ち去り行為を防止し、市の一般廃棄物処理責任を果たすことを目指しています。
また、大阪市では、廃棄物の減量と適正処理を促進する目的から、
「大阪市廃棄物の減量推進及び適正処理並びに生活環境の清潔保持に関する条例」
を改正し、古紙や衣類の持ち去り行為を規制しています。
具体的には、平成29年4月から古紙・衣類の持ち去り行為および持ち去られた古紙・衣類の譲受け行為を規制し、違反行為者には過料を科すほか、氏名等を公表することとしています。
一方で、アルミ缶については慎重な姿勢を示しています。
アルミ缶を収集することを自立の手段としている人々が多く存在するため、福祉的な観点も考慮し、空き缶の持ち去り行為を直ちに規制の対象とすることには至っていません。
ただし、この持ち去り行為を放置することは、市民の分別意識やリサイクル施策に対する信頼を損なう恐れがあるため、今後の施策検討において参考にされることが期待されています。
このように、大阪市では空き缶の持ち去り行為に対して法的な規制を設けることについては慎重な立場を取っていますが、市全体としては持ち去り行為の抑制に向けた啓発活動を行っています。
これにより、市民の分別・リサイクル意欲を高め、持ち去り行為の防止に努めています。
6.まとめ
アルミの価格が上昇する中で、生活に困窮している人々が生計を立てるために缶を集める行為が増えています。
彼らにとって、缶集めは生きるための手段であり、生活の糧となっています。
しかし、他人のごみを無断で持ち去る行為は、軽犯罪法に抵触する可能性があります。
大阪市でも同様の問題があり、古紙や衣類の持ち去り行為は条例で規制されていますが、アルミ缶については福祉的な観点から慎重に対応されています。
これらの問題を考慮すると、缶・びんのごみの日には法的な対応だけでなく、社会的な支援も必要です。
無断でごみを持ち去る行為は許されるものではありませんが、同時に、生活困窮者が適切な支援を受け、自立できる環境を整えることも重要です。
今後もこの問題に対して、注意深く対処していく必要があります。
今回は、不動産や相続とは関係の無い内容でしたが、
不動産の悩みやトラブル、相続についてお困りの際は、ワンダーランドにご相談ください。
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