マンションの防災対策
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
先日、新幹線の車内に置いてある雑誌に、“マンションと防災”というタイトルの記事がありました。
記事は、元旦に発生した能登半島地震を契機に、マンションの防災対策がますます重要視されているという内容でした。
大規模地震が予測される中、マンションの課題
近年、大規模地震が予測される中、多くの建築物が耐震補強を必要としています。
高度成長期に建設された都市部のマンションは老朽化が進んでおり、今後、修繕が必要なマンションが増加すると予想されます。
マンションの防災対策と長寿命化の両立が、重要な課題となっています。
基本は在宅避難
大地震がおきたら皆さんはどこで避難生活を送りますか?
大地震が起きたらとにかく避難所へと考えている人も多かもしれませんが、避難所は自宅に住めなくなった人のための一時的な生活場所です。
1人約1畳ほどのスペースしか確保できず、プライバシーの確保や衛生面などの問題が出てきます。
自宅が居住可能であれば、「在宅避難」が原則です。
大都市では、マンション内にとどまることが安全とされています。
マンションの防災対策の例①
例えば、東京都港区のマンションAは48階建て、全体世帯数は約1000戸、1つのフロアに約25世帯が居住しています。
被災時の食料や水については、「自分の分は自分で」ということが基本ですが、被災時の備としてフロアごとに3日分の備蓄を設けているそうです。
エレベーターは全部で17基ありますが、大地震発生時には1基だけを緊急用に非常電源で稼働させます。
マンションAでは、各階ごとの安否確認を行う避難訓練を開催されていますが、参加者は130人程度で住民全体の1割にも満たないことが悩みだそうです。
全体の1割と言っても、100人超規模の避難訓練って結構大規模だと思いませんか?
それでも、実際の災害時にスムーズに避難や安否確認を行うためには、より多くの住民の参加が求められます。
マンションの防災対策の例②
一方、東京都港区にある別のマンションBは、建築が1978年(築45年)、13階建で、世帯数は約320戸です。
ハード面の防災対策として、震災時にエレベーター1台を3日間稼働させられるよう、2016年に非常用電源の更新工事を行っています。
2023年に防災訓練の一環として行った、マンション全体での安否確認では、約半数の住民が参加し、30分で全ての安否確認ができたそうです。
「東京とどまるマンション」の補助、大阪では?
東京都では、これらのマンションのように、ハード、ソフト両面の活動が評価されたマンションは、「東京とどまるマンション」として登録され、防災備蓄資器材の購入補助をうけることができます。
大阪でもそのような補助がないのか調べてみました。
大阪市で「大阪市高齢者施設等の防災・減災等設備整備費補助金」というものがありました。
しかし、マンションを対象としたものはなく、特別養護老人ホームやや通所介護事業所などを対象とし、非常用自家発電設備や水害対策強化設備を整備する場合に使えるものです。
まとめ
多くの人が目にする雑誌でも特集されており、マンションの防災については注目されているテーマです。
マンションを購入する際には、災害時の対応も考慮に入れることが重要です。
マンションオーナーの皆さんは、所有しているマンションの防災対策を確認し、今後の対策を考える良い機会です。
また、新しいマンションを探す際にも、防災対策を重視することが、安全で快適な暮らしを実現するための一歩となるでしょう。
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