安全な建物解体の重要性とアスベスト対策

不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。

最近、通勤途中で解体現場を目にしましたが、その現場は囲いの幕もなく、少し雑な印象を受けました。
また、アスベストへの対策が適切に行われているかどうかも不安になりました。
特に近くに高校があり、多くの生徒が通るため、安全性が懸念されます。
今回は、建物解体の安全性とアスベスト対策の重要性について調べてみました。

建物解体の基本と安全対策
アスベストの危険性とその対策
大阪市の規則と法令
解体業者の手順
アスベスト使用の有無による解体費用の違い
まとめ

建物解体の基本と安全対策

建物解体工事は、老朽化した建物を取り壊し、土地を再利用するために行われる重要な作業です。

この過程には多くの重機や作業員が関与し、安全対策が極めて重要です。

解体現場では、作業を囲うことで破片や粉塵が外部に飛散しないようにする措置が必要です。

また、防塵対策として水を撒くことで粉塵の飛散を防ぎます。

さらに、適切な機材を使用し、安全に建物を取り壊すことが求められます。

これらの対策を徹底することで、周囲の環境や作業員の安全を確保しながら解体工事を進めることが可能となります。

アスベストの危険性とその対策

アスベストは、かつて建材として広く使用されていましたが、発がん性があることが判明し、現在では使用が禁止されています。

この物質の繊維が空気中に飛散すると、吸入することで健康に重大な影響を及ぼします。
例えば、中皮腫や肺がんなどの深刻な疾患を引き起こす可能性があります。

実際に、多くの労働者がアスベストによる健康被害を受けており、過去の労災事例でも多くの訴訟や補償問題が発生しています。

アスベストを含む建物の解体には、特別な対策が必要です。

まず、解体前にアスベスト含有の有無を確認する事前調査が不可欠です。
この調査により、どの部分にアスベストが含まれているかを特定し、その結果を作業員に周知することが求められます。

次に、アスベストの除去は専門業者によって行われます。

専門業者は、適切な防護具を装着し、特定の手順に従って安全にアスベストを取り扱います。
また、作業員の健康を守るために防護服やマスクを着用し、飛散防止のために作業現場を密閉し、湿潤化を行うなどの対策を徹底します。

過去の労災では、適切な防護措置が取られず、多くの作業員がアスベストの影響で健康被害を受けました。
このため、現在では労働基準監督署への事前調査報告が義務付けられており、適切な処理が行われるよう厳格な管理が求められています。

これにより、作業員の安全を確保すると同時に、周囲の住民や環境への影響を最小限に抑えることが重要です。

アスベスト対策は、健康被害を未然に防ぐための社会的責任でもあります。

大阪市の規則と法令

大阪市では、アスベストに関する厳格な規則が設けられており、解体工事を行う際には「石綿障害予防規則」や「大気汚染防止法」に基づいた対策が必要です。

これらの規則は、アスベストの飛散防止や作業者の健康保護を目的としています。

解体・改修工事を行う際には、その規模の大小にかかわらず工事前に解体・改修作業に係る部分の全ての材料について、石綿（アスベスト）含有の有無の事前調査を行う必要があります。

この調査結果は、労働者に見やすい場所に掲示し、一定規模以上の解体・改修工事の場合は、労働基準監督署に電子システムで報告する必要があります。

これにより、アスベストの飛散を防ぎ、作業者の安全を確保する体制が整えられています。

アスベストの事前検査は、建築物石綿含有建材調査者など一定の要件を満たす者が「書面調査」と「目視調査」をセットで行うことが義務付けられています。
書面調査では建築物等の着工日を確認し、2006年9月1日以降に着工していることが確認できた場合は、アスベスト無しと判断し、目視調査を省略できます。
一方、石綿含有建材データベースを利用して、建材名や商品名を検索し、該当する場合はアスベスト有りと判定されます。
目視調査では、設計図書と実際の建材に相違がないかを確認します。

ただし、解体する建物の一部を採取してアスベストの有無を検査することまでは求められていないようです。
その検査だけで、５万円程度かかりますし、全部を検査してたら作業が進められないと言う側面もあるかと思います。

このため、本当に適切に検査されているのか、解体されている建物に本当にアスベストが使用されていないのか、懸念されることもあります。

解体業者の手順

アスベストを含む建物の解体には、以下の手順が求められます。

事前調査
工事対象になる全ての部材に対して、アスベストが含まれているかを事前に調査します。
この調査結果は作業開始前に発注者に説明し、労働基準監督署へ届け出ます。

隔離措置
作業場所を隔離し、アスベストの飛散を防ぐための湿潤化作業を行います。
湿潤化により、アスベスト繊維が飛散しにくくなり、作業の安全性が高まります。

除去作業
専門資格を持った作業者が、防護具を着用してアスベストの除去作業を行います。
除去後には、資格者が取り残しが無いかを確認します。
これにより、作業者の安全が確保され、周囲への影響も最小限に抑えられます。

廃棄物処理
アスベスト含有廃棄物は、適切に包装され、指定の廃棄物処理施設に運ばれます。
廃棄物は厳格な規則に従って処理され、安全に管理されます。

これらの手順を徹底することで、アスベストの危険性を最小限に抑え、解体作業の安全性を確保することができます。

大阪市の規則と法令に基づく厳格な対策により、作業者の健康を守り、環境への影響を防ごうとされています。

アスベスト使用の有無による解体費用の違い

アスベストが使用されている建物の解体費用は、通常の解体費用に比べて大幅に高くなります。
一般的な解体費用は100万円から300万円程度ですが、アスベスト除去が必要な場合、費用は1.5倍から2倍になることが多いです。

たとえば、坪あたりの解体費用について、以下のような目安があります。

・木造住宅（30坪）：90〜150万円

・鉄骨造（30坪）：150〜210万円

・RC（鉄筋コンクリート）造（30坪）：180〜240万円

アスベスト除去を伴う費用は、これに加えて1坪あたり約6.5〜28万円の追加費用がかかるとも言われています。

まとめ

建物解体は、安全と健康を守るために厳格な対策が必要です。
特にアスベストの扱いには注意が必要で、適切な処理が求められます。

アスベストの事前検査は、資格を持つ調査者が書面調査と目視調査を行うことが義務付けられていますが、建物の一部を採取して検査することまでは求められていません。
このため、適切な処理がされているか懸念が残ることもあります。

身近な場所で解体作業がある際には、これらの点に注意してみてはいかがでしょうか。

私が通勤途中で見た解体現場でも、法令を守り適切に作業が進められていくことを願います。

不動産の悩みやトラブル、相続についてお困りの際は、ワンダーランドにご相談ください。

⭐︎☆ 有限会社ワンダーランド☆⭐︎創業：平成２年４月
・HP： https://www.0120720901.com/
https://www.720901.com/
　　　 https://www.720.co.jp/

・mail kuma@720901.com
　　　　

　住所：大阪市浪速区敷津西1-1-25
　Tel：　0120-720901(なにわくで一番)
　Tel：　0120-720981(なにわくは一番)
　Fax： 06-6643−3363
　Fax： 06-6647-3363
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●