実家じまいのタイミング、どう判断する?親が元気なうちに考えるべきこと
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
高齢の親が住んでいる実家、最近どうなっていますか?
お盆や年末に帰省するたび、「この家、将来どうするんだろう?」とふと思った経験がある方も多いのではないでしょうか。
けれども、親が元気なうちに「家のこと」を話題にするのは、少し気が引けるものです。
気まずさや遠慮、タイミングの難しさから、話を切り出せないまま時間が経ち、気づけば誰も住まなくなった家がそのまま放置され、結果として“空き家”になってしまうケースは少なくありません。
そうなる前に必要なのが、「実家じまい」の視点です。
1.実家じまいとは?
「実家じまい」とは、親世代が高齢になり、いずれ家に住めなくなったときに備えて、早めに家の扱いについて家族で考え、必要に応じて売却や整理を進めておくことを意味します。
これは相続対策の一環でもあり、同時に、家族間の負担やトラブルを防ぐための“予防策”でもあります。
少子高齢化が進む中で、全国的に「空き家」の数は年々増え続けています。
その背景には、住む人がいなくなっても実家がそのまま放置されている現状があります。
「そのうち何とかしよう」と思っていても、親が病気になったり、施設に入居したり、あるいは亡くなってしまった後では、物理的にも心理的にも、家の整理は何倍も大変になります。
だからこそ、親が元気な今、少しずつ準備を始めることが大切なのです。
2.親が住んでいる家をどう扱う?
実家のことを考えるうえで、避けて通れないのが「感情的な部分」です。
自分が育った場所、家族との思い出が詰まった空間、そして親が今も暮らしている住まい。
そうした背景があるからこそ、たとえ空き家になる可能性が見えていても、「売る」や「手放す」という選択肢に気持ちがついていかないというのは自然なことです。
また、兄弟姉妹など他の相続人との考え方の違いも、話を複雑にします。
「残したい」人と「整理したい」人がいた場合、意見がまとまらず、結果として何も進まないまま時間だけが過ぎてしまうことも少なくありません。
けれども、「何も決めない」ことが、一番のリスクでもあります。
時間が経つほどに判断のタイミングを逃し、管理や相続手続きが複雑になる。
だからこそ、気持ちの整理と情報の整理を、少しずつ進めていく必要があります。
3.実家じまいに向けて考えるべき視点
実家じまいを考える際には、いくつかの視点から状況を見ていくことが大切です。
まず、親がまだ元気で暮らしている場合、その生活をどう支えるかが第一です。
たとえば、築年数が古い戸建て住宅の場合、室内に段差が多く、縦の動線(階段の上り下りなど)が高齢者にとって大きな負担になることもあります。
実際に、1階部分だけを使う生活に変わっている家庭も少なくありません。
手すりを付ける、滑り止めを設けるといった工夫はしていても、「この環境で、あと何年安心して暮らせるだろうか?」という不安を感じる場面も出てきます。
ただ、だからといってすぐに「マンションに住み替えるべき」「施設に入るべき」といった方向に話を進めるのは、現実的ではありませんし、親にとっては“自分でまだまだやれる”という気持ちや、“この家から離れたくない”という思いも強くあるかもしれません。
そうした気持ちが、時に「意固地」にも見えてしまうことがあります。
大切なのは、住み慣れた家に対する親の思いを尊重しつつ、暮らしやすさと安全の両立をどう図っていけるかを一緒に考えていくことです。
地域の特性や親自身の希望も踏まえながら、今後の暮らしの選択肢を親子で共有しておくことが何より大切です。
また、数年以内に空き家になることが想定されるのであれば、思い切って売却や賃貸といった方向性を検討するのも一つの選択肢です。
特に築年数が経っている物件は、早めに動いた方が価値が下がりにくく、売却もしやすい傾向があります。
こうした選択肢を親子で共有し、家の将来について現実的に話せる土台をつくることが、実家じまいの第一歩となります。
4.「実家をどうする?」
年末年始は、家族が集まる貴重な機会です。
普段は離れて暮らす家族が集まり、食事を囲んでゆっくり過ごせるこの時期は、実家のことを話すには最適なタイミングとも言えます。
ただし、いきなり「家、売った方がいいよね」と切り出すと、相手に構えられてしまうことも。
まずは「最近、この家どう?何か困ってることある?」といった、日常の延長線にあるような話題から入ってみるのが良いでしょう。
また、「実家じまい」という言葉そのものを出さずに、「こういう家、多くなってきてるらしいよ」「うちもそのうち考えないとね」といった形で、ニュースや他人事として話し始めるのも効果的です。
大切なのは、結論を急がず、情報を共有しながら自然と会話を広げていくこと。
そうした小さな対話の積み重ねが、後々の大きな判断を支えてくれます。
5.まとめ
実家じまいとは、単に家を処分することではありません。
親が安心して暮らせるように、そして子どもたちが困らないようにするための、大切な準備のひとつです。
親の気持ちを尊重しながら、家族で向き合い、ゆっくりと将来の選択肢を考えていく。
その過程こそが、家族のつながりを深め、将来への不安を減らす「贈り物」になるのではないでしょうか。
年末年始というこの機会を、実家のこれからについて少しだけ話してみるきっかけにしてみてください。
それは、きっと“今のうちにしかできない大切なこと”のひとつです。
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