AIで相続税が“見逃されなくなる”?国税の新たな調査体制に注目
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
最近、国税庁が発表した新方針として、相続税の調査に「AI(人工知能)」を本格導入していくというニュースが話題となっています。
この背景には、相続財産の申告漏れや過小評価といった課題が増えていることがあります。
AIを活用することで、これまで以上に正確かつ効率的に“怪しい相続”を見つけ出す体制が整えられようとしています。
これはすべての資産所有者、特に不動産オーナーにとって無視できない動きです。
1.なぜ今、AIが導入されるのか?
相続税の調査は従来、ベテラン調査官の経験や勘に頼る部分が多く、人手も時間も限られていました。
特に土地や非上場株式といった評価の難しい資産については、詳細に精査できる件数が限られていたのです。
しかし、AIを使えば、不動産の登記情報や過去の売買履歴、金融機関のデータ、税務申告履歴などを一括して分析し、不自然な取引や不審な資産の動きを自動的にあぶり出すことができます。
つまり、今まで人手不足で調査できなかったところまで、AIの力で網をかけることが可能になるというわけです。
2.AIが着目する“申告漏れのサイン”とは
今後、AIが注目するのは、以下のような“見逃されがちだったケース”です。
● 登記が放置された不動産
→ 形式上は被相続人名義のままでも、実質的に相続が済んでいるケース
● 市街地にあるにもかかわらず評価が異常に低い土地
→ 路線価だけでなく、取引履歴や周辺価格と比較して乖離があると要注意
● 名義預金やタンス預金
→ 実質的に被相続人の資産なのに、家族名義で隠されていたケース
● 生前贈与の証明があいまい
→ 贈与契約書がなかったり、通帳の記録が不透明だったりする資金移動
これらは、これまで調査官の「気づき」によって拾われていたものですが、今後はAIがパターン検出することで、見逃しが減る可能性が高いです。
3.不動産オーナーは何に気をつけるべき?
特に不動産をお持ちの方は、以下のポイントに注意して対策を進めておきましょう。
◆ 相続後の登記を必ず行う 登記が被相続人名義のままだと、「申告を逃れているのでは?」とAIが判断しやすくなります。
◆ 評価の整合性を確認する 実勢価格と大きく異なる評価額を使っていないかを見直し、必要があれば専門家に再評価してもらうのもひとつの方法です。
◆ 資産の名義と管理状況を整理する 贈与済の資産については贈与契約書を残し、名義と実質のズレがないようにしておくことが大切です。
◆ 顧問税理士と連携を密に 今後、税制や調査方法が変化する可能性もあるため、都度確認と対応が必要です。
4.まとめ
これからの相続税対策では、「とりあえず書類を出しておけばいい」「家族の話だけで済ませればいい」というやり方が通用しなくなる可能性があります。
AIの導入により、過去のデータとの矛盾や不自然な動きが見える化される時代です。
不動産や資産を所有されている方にとっては、「いざというときに説明できる状態にしておく」ことが、最大の備えになります。
面倒でも、今のうちに名義や資産状況を見直し、必要があれば専門家のサポートを受けながら整理しておくことで、安心して資産を次世代に引き継ぐ準備ができます。
“備えあれば憂いなし”――AIが相続税の調査を担う時代に向けて、ぜひ一度チェックしてみてください。
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