“子どもが相続しない家”が増えている現実 ―「残す」よりも「整理する」時代へ ―
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
「この家、子どもたちはもう住まないと言っていてね。」
そんな声を聞く機会が、ここ数年で確実に増えました。
かつては“親の家を引き継ぐのが当たり前”だった時代がありましたが、
今は、相続しても住まない・売れない・貸せないという家が全国で増えています。
これは地方の過疎地域だけの話ではなく、都市部でも起きている現象です。
なぜ、子どもたちは親の家を“受け継がない”のか。
そして、家を残す側はどんな準備をしておくべきなのか。
今回は、この問題を不動産の現場の視点から整理してみます。
1.相続しても「使わない家」が増える理由
最も多いのは、「すでに自分の家を持っている」というケースです。
子ども世代が独立して都心のマンションや職場近くに住んでいると、
実家を相続しても、生活の拠点としては遠く使いづらいという現実があります。
また、地方の戸建てや郊外の一軒家は、築年数が経過して老朽化していることが多く、
修繕や維持管理の費用が重くのしかかります。
空き家として放置しておくと、草木が生い茂ったり、雨漏りが起きたりして、
近隣トラブルに発展することも少なくありません。
子どもたちは、そんな負担を“自分の代で抱えたくない”と考えるようになっています。
つまり、「家を相続する=資産をもらう」ではなく、
「家を相続する=管理責任を背負う」という意識に変わりつつあるのです。
2.“無関心相続”という新しい現象
相続登記の義務化が始まった今でも、
「名義変更しないまま放置される家」は後を絶ちません。
たとえば、親が亡くなっても「兄弟で話し合ってから決めよう」と言いながら数年経過し、
誰も実際には動かない。
そんな“無関心相続”が増えています。
その結果、所有者不明土地・家屋として登記簿の整理ができず、
売却もリフォームもできない状態に陥ることがあります。
これは、個人の問題にとどまらず、地域の防災・治安・景観にも悪影響を及ぼしています。
国が2023年に始めた「相続土地国庫帰属制度」も、
この“放置された不動産”の増加が背景にあります。
しかし、条件が厳しく、建物があるままでは基本的に引き取ってもらえません。
解体や整地の費用は所有者負担です。
つまり、「いらないから国に渡す」という簡単な仕組みではないのです。
3.“持ち続ける”コストを知る
家を所有しているだけで、固定資産税や火災保険などの支出が続きます。
特に老朽化が進むと、
・外壁の補修
・雨漏りの修繕
・給排水管の交換
など、まとまった支出が避けられません。
一方、築古住宅の売却価格は年々下がる傾向にあります。
相続した時点で市場価値が低く、解体費のほうが高くつくというケースも。
そのため、「どうせ売れない」と諦めて放置してしまう人が多いのですが、
それこそが最も危険な選択です。
老朽化が進むと、倒壊や損壊のリスクが上がり、
自治体から「特定空き家」として指導・勧告を受ける可能性があります。
特定空き家に指定されると、固定資産税の住宅用地特例(1/6軽減)も外れるため、
税負担が一気に6倍近くに跳ね上がることもあります。
4.“家族に迷惑をかけない”という新しい考え方
昔は「家を残すことが親の責任」だと言われました。
しかし今は、「残さないことが家族思い」という時代です。
誰も使わない家をそのままにしておくと、
子どもたちは「売るのか」「片付けるのか」「名義をどうするのか」といった
数々の手続きを一気に背負うことになります。
中には「遠方だから動けない」「兄弟で意見が合わない」といった理由で、
何年も相続手続きが進まないケースも。
そうならないためには、
・生前のうちに売却して現金化しておく
・家族信託や遺言で管理や処分の方針を決めておく
といった“整理”の準備が欠かせません。
5.“売る”か“貸す”か、それとも“手放す”か
「もう住まないけれど、まだ活かせる」――
そう感じる家は、賃貸やリフォーム活用という選択肢もあります。
空き家をリノベーションして貸す場合、
初期費用はかかりますが、長期的には安定した収益につながることもあります。
一方で、立地や建物の状態によっては「活用に向かない」場合もあるため、
冷静な判断が必要です。
そして、どうしても維持が難しい場合は、
早めに売却することも立派な決断です。
築古住宅や土地は、年を追うごとに市場価値が下がり、
管理も大変になります。
“家を手放す=想いを捨てる”ではなく、
“家を整理する=家族の未来を守る”という発想に切り替えることが大切です。
6.これからの「家の残し方」
“家を残す”という言葉には、
「家族に住み継いでほしい」「自分の思い出を守ってほしい」という気持ちが込められています。
しかし、実際に子ども世代がその家で暮らすかどうかは、生活環境や価値観によって変わります。
だからこそ、残すか、売るか、貸すか――
どの選択肢が自分の家族にとって最も負担が少ないのかを、
今のうちから考えておくことが重要です。
老後や終活というと少し重く聞こえますが、
実際は“家族のための整理”という、とても前向きな行動です。
「子どもが相続しない家」が増えている時代だからこそ、
“動けるうちに整理する”という意識が、最大の家族思いになるのです。
7.まとめ
・相続しても使われない家が増えている
・放置は税負担・管理負担を大きくする
・生前整理・売却・信託などの準備が有効
・“残さないこと”も立派な家族への思いやり
不動産の整理は、後ろ向きなことではなく、
家族が安心して次の世代へ進むための“前向きな相続”です。
不動産についてお困りのことは、ぜひ当社にご相談ください。
相続や空き家の問題も、現場の視点から最適な方法をご提案いたします。
******************************
不動産に関するお困りごとがありましたら、ぜひワンダーランドにご相談ください。
⭐︎☆ 有限会社ワンダーランド☆⭐︎創業:平成2年4月
・HP: https://www.0120720901.com/
https://www.720901.com/
https://www.720.co.jp/
・mail [email protected]
住所:大阪市浪速区敷津西1-1-25
Tel: 0120-720901(なにわくで一番)
Tel: 0120-720981(なにわくは一番)
Fax: 06-6643−3363
Fax: 06-6647-3363
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
関連した記事を読む
- 2026/05/30
- 2026/05/30
- 2026/05/29
- 2026/05/28
-
【後編】親が認知症になったら、不動産はどうなるのか~成年後見と家族信託の違い~2026/05/30 -
【前編】親が認知症になったら、不動産はどうなるのか~「資産凍結」のリスクを知っておこう~2026/05/30 -
経営管理ビザの厳格化、ナフサ問題、物価高騰——不動産を取り巻く環境が変わり始めている2026/05/29 -
大阪の民泊新規受付終了へ――街の空気と不動産の流れが変わってきた話2026/05/28 -
【後編】買取と仲介、どちらで売るべきか~状況別の選び方と注意点~2026/05/25 -
【前編】買取と仲介、どちらで売るべきか~それぞれの仕組みと違いを知っておこう~2026/05/25







