【前編】離婚するとき、家はどうなるのか~財産分与の基本と不動産の扱い方~
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
離婚を考えたとき、多くの方が最初に悩むのが「この家をどうするか」という問題です。
住宅ローンが残っている、名義が共有になっている、子どもの学校の問題もある——家の扱いは離婚後の生活に直結するため、早い段階で方針を決めておくことが大切です。
今回は財産分与の基本と、不動産をどう分けるかの考え方を整理します。
1. 財産分与とは何か
財産分与とは、離婚の際に婚姻中に築いた財産を夫婦で分けることです。
財産分与の原則は「夫婦で2分の1ずつ」です。
どちらの名義になっているかは関係ありません。夫名義の口座でも、妻名義の不動産でも、婚姻中に築いた財産であれば分与の対象になります。
ただし、結婚前から持っていた財産や、相続・贈与で受け取った財産(特有財産)は原則として対象外です。
なお、財産分与の請求期限は、2026年4月1日以降の離婚から5年に延長されました(従来は2年)。
ただし、早めに整理しておく方がトラブルを防ぎやすいです。
2. 不動産は財産分与の対象になるか
婚姻中に購入した不動産は、原則として財産分与の対象になります。
名義が夫婦どちらか一方のみであっても同様です。
ただし、「結婚前に購入した不動産」「相続で受け取った不動産」「親から贈与を受けた不動産」は特有財産として対象外となります。
ただし、婚姻中にローンを返済した部分については財産分与の対象になることがあり、実務では判断が複雑になります。
まず、その不動産が財産分与の対象かどうかを確認することが出発点です。
3. 不動産の分け方
不動産の財産分与には、主に3つの方法があります。
①売却して、売却代金を分ける
②どちらか一方が住み続け、相手に代償金を支払う
③共有名義のまま持ち続ける(非常にリスクが高い)
③の「共有名義のまま」は、離婚後も共有者として関係が続くため、将来のトラブルの火種になりやすく一般的には推奨されません。
①か②を選ぶことがほとんどです。
4. 売却して現金を分ける
不動産を売却して、売却代金からローン残債と諸費用を差し引いた額を分け合う方法です。
1円単位で分けやすく、離婚後の関係も清算しやすいため、最もトラブルが少ない方法とされています。
ただし、売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の状態では、売却しても残債が残ります。
この場合は自己資金での補填や任意売却など、別の対処が必要になります。
売却のタイミングについては、離婚前に売却を進めるか、離婚後に進めるかで手続きが変わります。
どちらの場合も、不動産会社と早めに相談して進めることをお勧めします。
5. どちらかが住み続ける
どちらか一方が住み続ける場合、大きく2つの問題が生じます。
一つ目は「名義の問題」です。
共有名義または相手名義の不動産に住み続ける場合、名義を自分に変更する手続き(所有権移転登記)が必要です。
二つ目は「代償金の問題」です。
例えば物件価値が3,000万円の場合、住み続ける側が相手に1,500万円(2分の1)を支払う必要があります。
この資金が用意できるかどうかが、この方法を選べるかどうかの鍵です。
住宅ローンが残っている場合はさらに複雑です。
ローンの名義・連帯保証人・返済義務の問題が絡みます。次の記事で詳しく整理します。
次の記事では
ローンが残っている場合の対処法、名義変更の手順、離婚後に困らないための注意点を整理します。
▶ 後編「離婚するとき、家はどうなるのか~住宅ローンと名義変更の注意点」
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